口から食べる幸せを守る~食事サポーター講座in神奈川の参加レポ!






「胃ろうなどの口から食べられない老後は嫌だ」
「食べられないって診断されたけど、どうしたらいい?」



こんにちは!要介護5の父を、4人姉妹で実家で在宅介護している、

アラフィフ現役ワーママの実体験ブログ真昼のワタシ運営者のMoyoです♪



今回、NPO法人「口から食べる幸せを守る会」が主催した「食事サポーター講座in神奈川」に参加してきました。



親や家族が介護状態になった時、「口から食べる」ということをどう考えるか、どう守っていくか・・・
とても勉強になる素晴らしい講座だったので、シェアします。


親や配偶者、あるいは自分が介護状態になることもあり得ます。


真昼世代(←アラフィフのこと♪)のあなたにとって、心に留めていただきたい内容。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。


まず、講座の概要を簡単にお話します。


『食事サポーター講座in神奈川』とはどんな講座?

今回、私の姉妹と一緒に、介護の当事者(家族)として、食事介助コツ等を勉強するために参加してきました。


使用したテキストはこちら。



目次はこちらです。(字が小さくて見えにくいかも知れませんが、こんな感じ♪)



参加者は、私たちが参加した「午前の部」は42名で、午後の部を合わせると66名でした。
参加者の職業等の内訳は下記のとおり。

  • 一般(家族) 19名
  • 看護師 18名
  • 介護関係 13名
  • 管理栄養士 9名
  • 歯科医師 1名
  • 歯科衛生士 1名
  • 理学療法士 1名
  • 作業療法士 1名
  • 言語聴覚士 1名




中には、遠方の長崎釧路兵庫等から参加している人もちらほら。


「施設のスタッフと共有したい」
という病院勤務の方や、


「母の介護のため、父と一緒に来ました」

「若年性認知症の母に、最期まで口から食べる喜びを残したくて参加しました」
という家族の方々。



私の隣の席の方は、看護師さんで、ケアに役立てたいと自費で参加されていました。

もよ
もよ
家族や患者さんに口から食べる幸せを味わって欲しい!と心から願う「家族」や「医療・介護関係者」が集まっていました。


講師は、病院の現役看護師である、小山珠美先生。

  • 20年間に9000人以上の食事介助をしてきたカリスマ看護師
  • NPO法人 口から食べる幸せを守る会の理事長
  • 日本摂食嚥下リハビリテーション学会の認定士



という肩書(?)を持つ、ただならぬ看護師さんです。
『プロフェッショナル仕事の流儀』等テレビ、ラジオ出演のご経験も。


「口から食べる喜びを諦めない」ということがいかに大切かを訴えていて、ゆくゆくは行政も動かしたいと熱意をもって活動されています。




こちらの著書からもお考えを知ることができます。(我が家も購入しました!)



今回の講座では、口から食べることについて、

  • 嚥下(えんげ)とは何か
  • 病院や介護の現場における現状や考え方
  • 食事が難しい人への正しい介助の方法



を、2時間半かけて、実技を交えて教えていただきました。

盛りだくさんな内容で、かつ、家族として参加した素人の私にとっては、難しい専門用語も。
専門的な内容は、ぜひ本や講座でご確認いただくとして、、、(ごめんなさい(^^;)


以下、親や家族の介護で後悔しないために、「絶対知っておきたい」と思ったポイントを3つだけシェアしますね。


まず、私が家族として実感していたことが、日本全国で当たり前に起きていた衝撃の話です。


家族の「口から食べる幸せ」を守るために知っておきたいこととは?

ポイントその1:「食べられない」という診断を鵜呑みにしてはいけない!?

口から美味しい物を食べたい
これは、誰にでもある基本的な願いですよね。


私の周りでは、「人生100年時代というけど、そんなに長生きしたくない」という人が多くて。


きっと、「病院のベッドで、チューブに繋がれて最期を迎える」といった、「美味しいものが食べられない晩年」をイメージしているのかも。




実は、口から食べることって、「人生の根幹にかかわる話」なのに、医療の現場では重要視されていないというのです!


講師の小山先生によると、、、
身体の機能が低下していることで、食べるのは難しいから、
「胃ろうにしますか?」
(胃ろう=胃に管をつけて栄養分を入れる人工的な栄養補給法)


「中心静脈栄養にしますか?」
(中心静脈栄養=点滴で血管から人工的に栄養補給する方法)


等と、医師から簡単に宣告されてしまう。
そして、家族はそれを鵜呑みにしてOKしてしまう・・・。


さらに、食べるためのリハビリがないため、一生食べられない体に「なってしまう」ことがあるんです。

もよ
もよ
えーー。私たちの幸せが安易に奪われる!?食べられない老後を送る人が量産されている現実って一体・・・



どうして安易に「食べない人生に切り替える」という選択が取られるのか。
背景には、ある意味仕方ない現実があるといいます。

    • 食べさせるリスクを避けるため「とりあえず」絶飲食となる!(知識・技術不足)
    • 食べるためのリハビリをしてくれる病院がない!(口から食べることの軽視)
    • 医療や介護の現場で、食事介助の担い手が足りない!(人手不足)
    • 家族の側も、知識が乏しく受け入れてしまう!(家族の認識不足)



もちろん、絶飲食が必要な場合は多々ありますが、小山先生によると、絶飲食の時期を過ぎたら、正しく食べさせれば9割の人は食べることができるとのこと。


そして、食べることで生きる力を取り戻し、喜びをもって生きていける大きな効果があるというのです。



小山先生をはじめとする「NPO法人 口から食べる幸せを守る会」では、現状を変えるために、このような講座を開いて、啓もう活動や技術指導を行っています。


小山先生は、ゆくゆくは行政にも動いてもらい、国の制度も変えたくて・・・


「早期経口摂取が在院日数と在宅復帰に及ぼす影響」等について、体を壊しそうになりながら、論文も書かれたそう。

もよ
もよ
現役の看護師でありながら、NPO法人や論文執筆で「口から食べる幸せ」を守ろうとされている・・・。


魂の入った活動に頭が下がるとともに、いかに現状に危機感を感じているかが伝わります。



食べられるのに食べられなくなる・・・
「食べる幸せ」が不必要に閉ざされることがないように、まずは「食べられるようになる」ことを信じることと、診断が全てではないことを知ることが第一歩です。


次に、第二のポイントとして、家族がどうしたらいいかをお伝えします。

ポイントその2:食べられない診断に安易に至らないため家族がすべきことは?

高齢の家族が入院すると、食べられなくなったり、食べる力が衰えた状態で帰ってくることが多いですよね。


そんなことにならないよう、入院の際、家族が気を付けるべきポイントが2つ。

  1. 病院側に意思表示をすること
    入院してから間もなく行われる「医師との最初の面談」の時に、
    「食べて家に帰れるようにしたい」
    「最期まで口から食べさせたい」
    ということを、家族から医師にはっきりと要望として伝えることが大切。


  2. 入院してから1週間後では遅い!
    プランを検討する前に、しっかりと伝えるべきとのことです。

  3. 期限(いつまでか)を確認すること
    治療の方針として「絶飲食」や「ゼリー食」が取られたとしても、必ず「いつまでか」を確認し、とりあえずの対応が恒常化しないように目を光らせること。


口から食べることを諦めないことは、本人の幸せ人間らしさが守られるだけでなく、医療費介護の難易度を下げることにも繋がり、長期的にプラスの影響が大きいんです。


食べさせるリスクもありますが、食べさせないリスクを軽視しているケースが多いようです。

次に、正しい食べさせ方や道具の工夫で、安全に食べることができることをお伝えします。

ポイントその3:正しい食べさせ方や方法とは?

講座の「実技パート」では、家族も知っておきたい「正しい食べさせ方や方法」について学びました。


まず、とろみ有りと無しのお茶をいろんな飲み方で飲んでみました。


例えば、

  1. 普通に飲む
  2. 口を閉じずに飲む
  3. 口を閉じずに舌を動かさずに飲む
  4. 顎を上げて飲む
  5. 顎を上げて口を開けて飲む



等。

※「とろみ」とは?
飲み込みに問題がある人の場合、喉を滑り落ちるスピードが速いと危険なため、食べ物や飲み物に専用の粉を混ぜてとろみをつけることです。





口を開けたり顎が上がったままで飲むと、健康な私でも、むせたり、気管に入りそうな危険を感じることが分かりました。


ちなみに、誤えん(食べ物が肺に入ってしまう)を防ぐコツは、下記の3つのドアを閉じることだそうです。

  • 口唇を閉める(口を閉じてから飲み込ませる)
  • を閉める(顎を下げる)
  • 声門を閉める(飲み込むときにしゃべらない、呼吸しない)



例えば、食べさせながら「おいしい?」と聞かないこと。
食べている間に答えようとすると、声門が開いて、誤えんの危険があります。


また、むせた時にはあごを引いて前かがみになって、自分で咳して出すようにするそう。
背中を叩くと、喉を閉める動きをじゃましてしまいます。


二人一組になって、介助しあう実技も。
例えば、

  • (介助する側が)立ったままスプーンで食べさせる
  • 介助する側と反対側の手でスプーンを持って食べさせる

等。


実技中の写真はこちらです。立って介助するダメなパターン。



座って介助するOKパターン。


もよ
もよ
うっ。立ったまま提供してしまうこと、私もあった~(;’∀’)



食べ物が斜め上からくることで、あごが上がってしまう(誤えんの危険につながる)ことが分かりました。


また、斜め下45度の目に見える位置に食べ物を置くとか、をテーブルの上に置く等、いろいろなコツがありました。

もよ
もよ
とろみのお茶の他、ゼリー状の介護食も試食。こんな味だったんだ・・・と初めて知りました(;’∀’) 





また、スプーンも大切。
小山先生が開発されたKTスプーンのように、柄が長め薄いものが食べさせやすいそうです。


KTスプーンのKTは、「口から食べる」の略だそう^^
講座でも配られて、持ち帰ってきましたよ。


KTスプーンの基本的な使い方は、講座でも実技がありました。
スプーンを使った一般的な食べさせ方として、参考にもなります。【2分20秒】
(小山先生が解説されています)





形状や長さ、厚さなど、自宅のスプーンから選ぶ際の参考にもなりますね。


ちなみに、早く食べて欲しいからといって、厚みのある大きなスプーン(カレー用等)は適さないとのこと。
口をあけにくい人にとっては、スプーンがしっかり口の中に入らず、却って危険だということが分かりました。


他にも、姿勢やスプーンの角度等、具体的な技術がたくさん!
先ほどもご紹介したこちらの書籍にも、簡単にまとめられています。


専門的な詳細の情報は、こちらの書籍にまとめられています。





では最後にまとめてみましょう。

まとめ

食事サポーター講座を受けて、学んだポイント

  • ポイントその1
    食べられないという診断を鵜呑みにしてはいけない!?


    →真に食べられない時期が過ぎれば、正しい知識とスキルがあれば9割の人が食べられることを知る!

  • ポイントその2
    食べられない診断に安易に至らないために家族がすべきことは?


    →家族も、医師の診断や介護職からの提案を鵜呑みにせず、知識を持ちつつ、「最期まで食べさせたいんです」と要望を伝えておく。

  • ポイントその3
    食べさせ方や道具を工夫することで「口から食べる幸せ」を安全に守ることができる


    →右側から介助する時は右手で、左側から介助する時は左手で!(逆手介助にならないため)
    3つの門を閉めた状態で食べさせる!(口唇、喉、声門)
     スプーンは柄が長く、薄いものを!
     技術を学べる講座や本を使って、勉強することができる!





そういえば、実家の父も、病院の先生や介護ヘルパー事業所の方々から、「口から食べさせるのは無理」と何度も言われたけど、がんばって口から食べさせてもらっています。

これも、理解のあるスタッフの皆様と、ケアマネージャーや介護福祉士としての専門職の経験がある姉たちと、管理栄養士のの知識のお陰。


病院の先生からは、
「ええっ、まだ口から食べてるの!?」
と驚かれるほど。


今回の講座を受けて、今まで闘ってきた(?)ことが間違っていなかったことと、進行性の病気の父の段階を踏まえた工夫することで、もっと安全に食べさせることができることが分かりました。


実は、食べさせ続けることだって、家族にとっては大変なこと。


病院から退院した後、食べさせるスキルの高い介護ヘルパーさんを見つけるのも一苦労ですから、家族が担う部分も大きくなります。


でも、口から食べさせることで、本人の生きる意欲が高まって、悪くなるスピードを遅らせることができるのも事実。
本人が「人間らしく楽しみながら生きる時間」を長くすることができます。




社会全体としての課題は多いですが、真昼世代にとって、「食べる幸せは守ることができる」ということを心に留めていただければ嬉しいです。



もよ
もよ
人生100年現役の野望を持つ自分のこととしても、最期まで食べる力をなくさないよう、しっかり噛むことや、筋肉を弱らせないことは大切だな・・・と改めて感じました♪



以上、『口から食べる幸せを守る~食事サポーター講座in神奈川の参加レポ!』でした。


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コメント

  1. […] 口から食べる幸せを守る~食事サポーター講座in神奈川の参加レポ! […]

    • MoyoMoyo より:

      リンクありがとうございます!口から食べる幸せを守る意識が、広がりますように。有意義な講座に参加させていただき、感謝します(^-^)

  2. Mamiy より:

    読ませていただきました。
    正直、身につまされる思いです。

    私の母は、脳梗塞を発症して、病院に連れていく
    直前に、沖縄から帰省した娘のお土産のお菓子を
    食べたのが最後でした。
    緊急入院のあくる日に病院に行ったら、すでに
    鼻に経管栄養のチューブを入れられていました。

    そして、2年半を過ぎています。
    この状況で生きている意味があるんだろうかと、
    娘としては、正直、思い悩む日々です。
    振り返れば、いろいろと後悔することがあります。

    Moyoさんのこの記事に書かれているように、
    チューブを断るという方法もあったのですね・・。
    知りませんでした。
    多くの人に見てもらいたい良い記事ですね。

    • MoyoMoyo より:

      Mamiyさん、コメントに気づかず返信が遅れて申し訳ありません。
      そして、意味深い内容、ありがとうございます。

      お母さまのこと、辛い出来事を話してくださり感謝します。
      私の両親は、徐々に悪くなる病気ですが、Mamiyさんのお母様のように、突然の脳梗塞から食べられなくなってしまうのは、ご本人もご家族も青天の霹靂だったと思います。
      どうぞ、思い悩まれませんよう。

      「口から食べる幸せ」については、医療従事者や介護従事者はもちろんのこと、社会への浸透がまだまだのようです。
      ご自分や旦那様の将来のためにも、闘う家族(!?)になると結果が違うかも知れないことを、知識として持っておきたいですね。

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